メイ・エンゲルギールと彩る新たな京都の伝統文化のアートシーン

メイ・エンゲルギールと彩る新たな京都の伝統文化のアートシーン

Interview


Mae Engelgeer メイ・エンゲルギール

オランダ人テキスタイルデザイナー、メイ・エンゲルギール氏と取り組んだ新作テキスタイル
Shoji Fabrics」がHOSOOのコレクションに新たに登場しました。今回のコレクションの発表に合わせて、メイ・エンゲルギール氏のインタビューをお届けします。

20234月にミラノ デザイン ウィークで世界に先駆けて発表した本コレクション。エンゲルギール氏は京都に夏の間家族と共に滞在し京都の伝統工芸の息吹を体験。HOSOOの工房に通って職人たちと話し合いを重ねながら、障子など京都の夏の暮らしを表現した作品をデザインしました。「2015年に初めてHOSOOを訪れた時にコラボレーションしたいと直感しました。京都には穏やかな時間が流れ、クリエイティブなアートシーンと繋がっていて、多くの優れた技を持つ職人たちに会えるという素晴らしさがあります。京都の情景は詩的で美しく、私の心を穏やかに包み込んでくれました」。

メイ・エンゲルギールがHOSOOと共に制作した新しいコレクションは、日本の障子からインスピレーションを得ています。和紙を用いて作られたテキスタイルは、光や影、透明感を無限に試行錯誤する中で、障子から発想を得た古典的な光のビジョンを刷新する色とデザインを生み出しています。


HOSOO GALLERYでは2023年9月8日から10月15日まで、この「Shoji Fabrics」を用いた織物による茶室「織庵」を展開しております。光をまとい、豊かに広がる色彩と質感をぜひ実際にご覧ください。

Mae Engelgeer メイ・エンゲルギール

高校時代からアムステルダム・ファッション・インスティテュート、サンドバーグ・インスティテュートに至るまで、テキスタイルデザインを中心に学ぶ。2013年に自身のスタジオ を開設して以来、工芸に対し興味を抱き、テキスタイルのプロダクションにおいて、あえて既存の制約を受け入れながら実験することにより、過去の技術を現代的に昇華させてきました。メイ・エンゲルギールの作品には、絶妙なカラースキームやパターン、線形要素が含まれており、それらの要素の複雑な構成は見事に融合、調和を生み出します。素材と質感のコントラストを創造的に探求することで、手触りなどにおいてラグジュアリーな作品が生まれます。自身のコレクションの制作に加え、エンゲルギールはプロダクトや家具のデザインに至るまで素材を探求し、アートディレクション、大規模なインスタレーションやパブリックアートワークといったプロジェクトを、世界的ブランドとのコラボレーションにより展開しています。

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