HOSOO Magazine 「More than Textile」issue 05
HOSOO Magazine
「More than Textile」issue 05
織物の常識を超え、人々の想像を超えるアートテキスタイルを生み出すHOSOOの活動の背景にあるストーリーや過程を記録したパブリケーション。
今号のテーマは“Ode to Ornament"「装飾への賛美」。
「装飾」とは、織物の根幹に関わるテーマであり、「人はなぜ装飾するのか」という問いは、「人にとって美とは何か」という根源的な問いと裏表をなしています。
有史以来、人は動物の皮や植物によって、 自身の身体を覆って生きてきました。しかし、そこでは単に体を守る、暖をとるといった機能だけでなく、装飾を必ず伴ってきました。それは身を守るための機能を超え、祈りや願い、そして美そのものへと結びついていたのです。
平安貴族が纏った華やかな装束や武具は、美による威厳と畏怖の象徴でした。彼らにとって装飾は生死をも超える価値を帯びており、自らの存在そのものを賭ける表現でした。また、幼子の着物に施される「背守り」のように、装飾には魔除けや祈りの意味が込められ、人を護り、見えない世界とつながる役割を果たしてきました。
この不思議な力は衣服にとどまらず、室内や建築、さらには自然環境そのものにまで広がります。2025年に私たちが取り組んだプロジェクトの多くも、装飾の力を新たな文脈へと拡張する挑戦でした。
ふと自然に目を向ければ、そもそも世界そのものが「装飾」に満ちていることに気づきます。樹木の枝葉、 貝殻の模様、 星の瞬きーー自然は常に装飾の源泉であり、私たちに終わりなきインスピレージョンを与えてきました。
「装飾」という営みは、 古今東西を問わず人類に共通する普遍的な行為です。このキーワードを手がかりにすれば、国境や宗教、時代をも超えて人と人を結び、さらには自然環境との関係をも再構築できるのではないでしょうか。
美しいものを求め、創造的なアイディアとクリエーションを愛するすべての方々の手に届くことを願っています。
全160ページ
サイズ:222mm×284mm
言語:日本語/英語